トヨタは電気自動車にあまり本腰を入れていないといわれ、実際に中国市場の一部などに電気自動車を導入しているものの日産リーフのような専用設計の電気自動車は販売していません。
トヨタは現行のリチウムイオン電池は電気自動車に適さないという考えも持っており、全固体電池を実用化させて電気自動車に導入しようという方向性を目指しているそうです。
トヨタは全固体電池を武器に電気自動車の支配的な位置を狙っているのかもしれません。
それを示すかのようにトヨタはプリウスPHVベースの全固体電池搭載・電気自動車プリウスEVを2022年目標で開発中と言われています。
目次
全固体電池の最大メリット
全固体電池は”液漏れ”に関する不安がないことから小型化でき、円筒や角型以外の自由な形状で作ることができる点が大きなメリットとなります。
- 現行のリチウムイオン電池よりも搭載スペースを工夫することが可能
- より多数の電池を搭載して航続距離を延ばすことも利点
となります。
全固体電池は充電速度が非常に速いことも大きなメリット
現行の電気自動車が最も高性能なもので、80%の急速充電に30分を要するのに対して、全固体電池は数分でフル充電が可能になります。
そのため運用性能が格段に上がり、長距離ドライブに対する電気自動車のウィークポイントがなくなることを目指しているといっていいでしょう。
全固体電池は出力の向上にも期待がかかる
出力の向上はスポーツカーに搭載されることでメリットが感じられるものと言えます。
そのため、一般の電気自動車ではそれほど影響がないと言えるでしょう。
ただ、エネルギー密度が高まるというメリットがあるため、
- 電池搭載数を減らすこと
- 航続距離を延ばすこと
上記ができる点のメリットは、あらゆる車種に生かすことができるでしょう。
全固体電池は”低温作動”でメリットがある
従来の電池でもある程度クリアしている部分ではあります。
全固体電池は電気自動車メインの用途?
いえ、プラグインハイブリッド車・ハイブリッド車・燃料電池車にも恩恵があるはずです。
全固体電池のデメリット
全固体電池のデメリットは、新テクノロジーに共通する問題点として製造の難しさが挙げられます。
2020年代に実用化を目指しているものの、あらゆる車種に同時展開することは考えにくいです。
まず一部の上級車種にのみ搭載されることになるでしょう。
これは初代プリウスから始まったハイブリッド車の展開、プリウス・プリウスαのリチウムイオン電池の展開をイメージするとわかりやすいかもしれません。
全固体電池はコスト面で当初問題になります
少なくとも5年以上、一般普及まで時間がかかるはずです。
一方、スペック的な利点がないことを指摘する声もあり、今後の研究次第でしょう。
全固体電池とリチウムイオン電池の違い
全固体電池は現在リチウムイオン電池をベースに研究が進められており、特性としてはリチウムイオン電池の延長線上にあるものと見られます。
そのためリチウムイオン電池のメモリー効果はなく、継ぎ足しの充電が可能などのメリットが引き継がれます。
発熱膨張の問題に関して
「全固体電池化によって抑える」というのが研究側の言い分となっています
現時点で、リチウムイオン電池の膨張による電気自動車・リチウムイオン電池搭載ハイブリッド車のトラブルは、世界的に問題になっていません。
ノートパソコンやスマートフォンのように、電気自動車が普及していく過程で、また違ってくる可能性があります。
この部分に関しては、即答が難しい部分があります。
全固体電池を搭載するであろう国内車種展開
全固体電池は自動車メーカーではトヨタがメインに開発を行っています。
2020年代初頭には実現化を目指しているとのことです。
まずは専用デザインの電気自動車を発売するのではないでしょうか。
上記のうち、今までの方向性からセダンタイプとなる可能性が高く、SUVが次いで発売される可能性は高いと言えます。
いずれにせよ価格帯は500~700万円程度のものからとなる可能性もあります。
プリウスPHV以上、MIRAI以下の立ち位置と考えるとイメージしやすいでしょう。
レクサスもオリジナルモデルの電気自動車発売
300万円以下の低価格帯モデルにも期待したいところです。
その場合はヤリスやアクアをベースにしたハッチバック車になる可能性が高いでしょう。
ホンダや日産などトヨタと資本関係にない他メーカー
全固体電池は直接的には研究していません。
全固体電池自体の研究は元来電池メーカーが行っているため、トヨタよりやや遅れてリーフやホンダeに全固体電池が搭載されるという可能性もあり得ます。
トヨタ全固体電池はスバル・ダイハツ・マツダへの提供の可能性も高い
協業関係にあるため、例えばマツダでは
- マツダMX-30の性能が劇的に変化
- MX-30と別の電気自動車が劇的に性能向上
といった可能性も出てくるでしょう。
全固体電池の展開に関して、マツダMX-30の展開に注目すると良いかもしれません。
最後に、全固体電池は韓国メーカーなども研究はしています。
また、ドイツ車の全固体電池搭載はかなり先になるのではと見られています。
全固体電池搭載情報Labo
トヨタ小型EV次世代モデル情報2020
画像引用元:https://www.carscoops.com/