「内燃機関は、もう終わりだ」
そんな言葉を、ここ数年で何度聞いただろう。
EV化が加速し、各メーカーが次々と電動化ロードマップを打ち出す中で、
エンジン車は“過去の存在”のように語られることも増えた。
だが、マツダは違う問いを投げかけている。
「本当に、今が内燃機関の終わりなのか?」
その答えとして開発が進められているのが、
次世代エンジン SKYACTIV-Z、そして2027年以降に登場が予想される
CX-5 ストロングハイブリッドだ。
これは懐古でも、抵抗でもない。
現実を直視したうえで導き出された、マツダなりの“次の解”である。
🚗 SKYACTIV-Zとは何者か|2027年を見据えた次世代心臓部
SKYACTIV-Zは、マツダが次の10年を見据えて開発している
新世代の内燃機関+ハイブリッド技術の総称だ。
現時点で有力視されている情報を整理すると、次のようになる。
- 2027年登場予想
- CX-5にストロングハイブリッド(HEV)を設定
- 新開発・HEV専用2.5Lガソリンエンジン
- パラレル式ハイブリッド
- ラムダワン燃焼
- スーパーリーンバーン(超希薄燃焼)
- SKYACTIV-Xで培ったSPCCI思想を継承
- 欧州の最新排ガス規制をクリアする設計
重要なのは、
「既存エンジンにモーターを足した」ものではない、という点。
最初から“ハイブリッド専用”として設計された内燃機関
ここに、SKYACTIV-Zの本質がある。
⚙️ ストロングHEV化でCX-5は何が変わるのか
2026年モデルではマイルドハイブリッドが主役になると見られているが、
2027年以降は、ストロングHEVがCX-5の核になる可能性が高い。
ストロングHEV化によって期待されるのは、
- 市街地でのEVライクな静粛性
- 発進・低速域での滑らかさ
- 高速域ではエンジン主体の伸びやかな加速
- 長距離移動での燃費と安心感の両立
つまり、
EVの美点と、エンジン車の自由度を両立する存在だ。
CX-5という「万能SUV」にとって、
このバランスは非常に理にかなっている。
❓ なぜマツダは“今も内燃機関を進化させる”のか
ここが、このテーマの核心だ。
なぜマツダは、
EV一色に舵を切らず、
これほどまでに内燃機関を磨き続けるのか。
理由は、思想というより現実にある。
- 充電インフラが整っていない地域は、まだ多い
- 寒冷地ではEVの性能が制限されやすい
- 長距離移動・高速巡航が前提の国も多い
こうした条件下では、
高効率な内燃×電動が、今なお最適解になり得る。
マツダは、
「理想論としてのEV」ではなく、
世界中の生活に根ざした移動手段を見ている。
だからこそ、
- EVを否定しない
- でもEV一択にもならない
その間にある“現実解”を突き詰めている。
🔥 SKYACTIV-Zが目指す燃焼の到達点
SKYACTIV-Zの技術的な肝は、燃焼制御にある。
- ラムダワン燃焼
理論空燃比を維持し、安定かつクリーンな燃焼を実現 - スーパーリーンバーン
極限まで燃料を薄くし、効率を高める - SPCCI思想の継承
火花点火と圧縮着火を制御する“燃焼を操る”発想
これは単なる燃費競争ではない。
「どう燃やすか」ではなく
「どう感じさせるか」まで含めたエンジンづくりだ。
アクセルを踏んだときの反応。
トルクの立ち上がり方。
クルマと対話している感覚。
マツダが手放したくないのは、
まさにこの部分だ。
🌍 欧州規制クリアが示す“本気度”
もう一つ見逃せないのが、
欧州の厳しい排ガス規制を前提にしている点。
これはつまり、
- 一時的な延命策ではない
- 数年で終わる技術ではない
- 世界市場で使い続ける前提のエンジン
というメッセージでもある。
SKYACTIV-Zは、
「最後の内燃機関」ではなく、
**“次の基準を作る内燃機関”**を目指している可能性が高い。
🧭 まとめ|すべてをEVにしない。でも、進化は止めない
SKYACTIV-ZとCX-5ストロングHEVが示しているのは、
極端ではない、誠実な答えだ。
- EVは未来の一つの形
- 内燃機関も、まだ可能性を残している
- 大切なのは、現実と感情の両立
すべてをEVにしない。
でも、進化は止めない。
この姿勢こそが、
マツダというブランドが、走り続けてきた理由なのだと思う。
CX-5は、ただのSUVじゃない。
マツダの「答え」を載せて走る一台だ。





















