🚘 【日産マイクラEV】欧州発の次世代コンパクトが日本上陸する日は来るのか?
欧州で発表された新型「日産マイクラ」は、日産が掲げる次世代EV戦略の中でも注目度の高い一台です。

「マーチ」の系譜を受け継ぎながら、より洗練されたデザインと最新の電動化技術をまとって誕生したこのモデル。
この記事では、欧州市場向けに開発された背景から、実際に日本市場へ投入される可能性まで――
“マイクラというEVが持つ意味”を深く掘り下げていきます。
🔹 欧州で生まれた新世代「マイクラ」とは
2025年5月、日産は欧州市場専用モデルとして新型「マイクラ」を発表しました。

この車は、ルノー・日産・三菱アライアンスの協業により、フランスで生産されるコンパクトEVです。
プラットフォームにはルノーが主導する「CMF-BEV」を採用し、ルノー・5(サンク)やアルピーヌA290とも兄弟関係にあります。
デザインは欧州の空気感を反映したミニマルでエモーショナルな造形。
特に特徴的なのは、
- 丸みを帯びたLEDヘッドライト
- シンプルかつ曲線的なキャビンライン
- 空力を意識したリアデザイン
といった、クラシックと未来感のバランスをとった造形です。

一目で「欧州で育った日産車」と感じさせるその存在感は、
単なる電動化モデルを超えて、“ブランドの原点回帰”をも感じさせます。
🔹 スペック予想:小型EVの“現実的ベンチマーク”
現時点で公表されている欧州仕様のスペックは、以下のように予想されています。
| モーター出力 | 約100kW(136PS)前後 |
| バッテリー容量 | 約45〜52kWh |
| 航続距離(WLTP) | 約400km |
| 駆動方式 | FWD(前輪駆動) |
| 充電性能 | 急速充電対応/約30分で80%充電 |
このスペックは、ルノー・5とほぼ同水準であり、都市型EVとしての完成度が非常に高いといえます。

また、日産が得意とするe-POWER的なアクセルレスポンスや制御技術も組み込まれる可能性があり、
「リーフよりも軽快、サクラよりも実用的」という“ちょうどいい電動車”として位置づけられています。

🔹 なぜ欧州で先に投入されたのか?
理由は明確です。
欧州市場は2035年以降の内燃機関車販売禁止を控え、EV需要が急速に拡大しています。
その中で、マイクラのようなBセグメントEV(小型ハッチバック)は、最も需要の厚い層です。
日産としては、アライアンスの欧州拠点を活かし、
現地での生産・販売を優先することで、コストを抑えつつ市場の即応性を高めた格好です。
加えて、欧州ユーザーが求めるのは「小型・デザイン性・高効率」という三拍子。
マイクラはまさにそのニーズに応えるように設計されています。
🔹 日本市場投入の可能性を探る
では――このマイクラが日本市場に導入される可能性はあるのでしょうか?
結論から言うと、「完全にゼロではないが、慎重な判断が必要」といえます。
◆【課題①】価格帯の問題
欧州では補助金込みで約300〜350万円前後が想定されています。
ただし、日本で同様に導入した場合、輸入コストや円安の影響を考慮すると400万円超えになる可能性が高いです。
この価格帯では、同社の「サクラ」やトヨタ「bZ3X」との競合が生まれ、
販売ボリュームを確保しにくいという課題があります。

◆【課題②】車体サイズと市場ニーズ
欧州Bセグメントは日本ではやや中途半端なサイズ感。
全長4,000mm前後・全幅1,750mmというボディは、日本の狭い道路環境ではやや大きめです。
つまり、「軽でもない・Cセグでもない」という立ち位置が難しいのです。
◆【期待要素】ブランドの“再文脈化”
一方で、マイクラの日本導入には“象徴的な意味”もあります。
かつて「マーチ」が日本の街を彩ったように、マイクラがEVとして再登場することで、
日産ブランドの“原点回帰×未来志向”を打ち出すチャンスにもなり得ます。
特に若い世代や女性ドライバー層に向けて、
「かわいいけど最新」「扱いやすいけどハイテク」という価値提案は刺さる可能性があります。
🔹 日産のEVラインナップ戦略の中でのマイクラの位置づけ
日産は現在、日本市場において以下のような電動車ラインナップを展開しています。
- サクラ(軽EV):都市・日常志向
- リーフ(中型EV):ロングレンジ・実績モデル
- アリア(SUV EV):プレミアムEV
- キックス e-POWER/ノート e-POWER:ハイブリッド電動化

この中でマイクラが入るとすれば、「リーフとサクラの中間ゾーン」。
つまり、“コンパクトEVの空白地帯”を埋める存在になるのです。
このカテゴリーにはトヨタ「アクアEV」やホンダ「Fit EV」などが将来的に参入する可能性もあり、
日産がこの領域にマイクラを投入すれば、ブランドのEVポートフォリオが一気に完成形に近づくと考えられます。
🔹 結論:マイクラは“日産の原点と未来をつなぐ鍵”
欧州発の新型マイクラは、単なる地域専用車ではなく、
日産が「次の時代のマーチ」として温めてきた理想の姿ともいえます。
軽やかで愛嬌のあるデザイン、実用的なEV性能、そして持続可能な社会に寄り添う姿勢。
それは、かつて日本の街を走っていた「マーチ」のDNAそのものです。
日本導入の可能性はまだ未知数ですが――
「もう一度、あのマーチが帰ってくる日」を願うファンにとって、
マイクラは間違いなく“希望の象徴”といえるでしょう。













