【トヨタのエコカー開発】プラグインハイブリッドカーも展開する今後の動向調査
トヨタは1997年のプリウスで乗用車のハイブリッドカーを最も早く市販化しており、”究極のエコカー”と呼ばれました。
【トヨタ・エコカー開発はどうなる?】ハイブリッドカーの先を目指すトヨタ
いま最先端と言える走行中の二酸化炭素を発生しない水素発電走行の燃料電池車も市販化に成功しています。
これを踏まえてトヨタのプラグインハイブリッドカー展開は
- 2011年のプリウスPHV市販化
- 現在2代目プリウスPHV発売
- 北米でRAV4 PHV市販予定
となっていて、この流れだとシステム上はカムリ・C-HRにもPHV設定可能となるんです。
ただ、スペックの問題・価格の問題もあり、全面的な展開には時間がかかるでしょう。
さらに、業界で期待感ある電気自動車は今のところ国内で取り扱いがなく大々的に販売していません。しかし、
- かつてはアメリカでRAV4ベースの電気自動車を販売
- 現在は中国でC-HRベースの電気自動車を販売
- レクサスの小型SUVの電気自動車を開発
という実績を持つトヨタは「電気自動車に関心がない」「作る気がない」ということはありません。
いま販売のタイミングを見計らっているといっていいでしょう。
この新しい時代到来によってパイオニアであるプリウスの存在はどういう軌跡を辿るでしょうか?
今後プリウスはトヨタ内で燃費トップを維持する必要がなくなる?
ヤリスに見る【トヨタ・エコカーの方向性】
トヨタの新型ヤリスハイブリッドは3気筒エンジンとハイブリッドシステムの組み合わせによって、WTLCモードで35.4km/lという驚異的な燃費を達成しています。
今後、プリウスが4気筒エンジンでWTLCモード35.4km/lを達成できた場合、そのテクノロジーをヤリスハイブリッドに流用できれば37.0km/l以上の達成が可能となるでしょう。
この結果から、ボディサイズの差こそあれ、プリウスは20数年頑張ってきた”燃費トップ”の座を「維持する必要がなくなった」と見ることもできます。時代をけん引してきたエコカーが役目を渡したとも呼べるかもしれませんね。
このようにヤリスに実施された燃費向上。ほかにどんな手法も考えられたでしょうか。
エンジンをターボ化させ排気量を下げて低燃費化させる手法
ヤリスハイブリッドはすでに気筒数を減らして低燃費化させています。
今後、2気筒エンジン化したさらなる低燃費手法は海外メーカーの2気筒エンジンがエコカーのトレンドになりえなかったことから考えて可能性は低いでしょう。
ディーゼルエンジン+ハイブリッドを組み合わせる手法
この手法での可能性はゼロではないものの、「燃費トップを目指す車種では登場しない」ことがヤリスハイブリッドの数値からうかがえます。
小排気量化によるエコカーの低燃費化はもう古いのかもしれませんね。
となれば、トヨタのエコカー展開の動向は、やはりプリウスからバトンを受けた最先端の燃料電池自動車に委ねられることになりそうです。
トヨタ究極のエコカー【MIRAI】と今後の展開
次世代MIRAIは後輪駆動を採用し、上級セダン型のスタイルとなります。トヨタの燃料電池車MIRAIは2020年後半にフルモデルチェンジを受け、
- 航続距離30%向上
- 4人乗りから5人乗りへの居住スペース向上
- 生産台数の増加
などを目指しています。
MIRAIは走行時の二酸化炭素排出量がゼロのため、海外で施工されるメーカー内の二酸化炭素排出量規制にも有利である点もメリットです。
今後の燃料電池車展開は高級車やSUVの需要を満たすものとなる
ただ、SUVの燃料電池車が登場するとしても、製造能力の問題・潜在需要の問題があり、今後5年以上先の話となるはずです。
それまでには電気自動車やプラグインハイブリッド車のラインナップもかなり充実しているでしょう。
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